フィッシャー スペースペン 真価を発揮するのは…
宇宙で使える、ヘビーデューティー仕様
米ロの宇宙計画で実際に使用されている、「フィッシャー スペースペン」。
無重力での筆記を可能とするため、リフィル(ボールペン芯)の内部に
窒素ガスを封入した、「加圧式ボールペン」です。
このペン、メーカーの資料によると、無重力や、上向きの状態、水中でも使用可能。
さらに、−34℃ 〜 +121℃の温度変化に耐えて、
書き味、持続力、インクの色彩変化の不変性が高く評価されている! とのこと。
なんとも、ガチでヘビーデューティーなボールペンです。
…ちなみに、先ほどの文章では、「上向きの状態」で使えることが、 わざわざ書いてありますが…。
実は、一般的なボールペンは、寝転がったりして上向きに書いていると、
最初は普通に書けますが、段々、線がかすれ、書けなくなってしまいます。
そして、運が悪ければ、そのまま使えなくなってしまいます!
一般的なボールペンでは、ペン先のボールにインクを送るのを、重力に頼っています。
このため、上向きでは ボールにインクが来なくなり、
最終的には、ボールが回らなくなってしまうとのことです。
しかし、加圧式ボールペンなら、上向きで書いていても、ボールペン芯内の圧力で、 インクが押し出されるので、書き続けることができます!
地表で暮らす我々には…
…でも、 …まぁ、普通に暮らしていると、
残念ながら、宇宙空間も、−34℃も、+121℃も、あまり縁が無い世界ですよね。
(北国の冬場だと、−34℃は絵空事ではないかも知れませんが…)
それに、上向きで書くこともあまりないですし…。
「ひょっとして、フィッシャー スペースペンって、
一民間人にとっては、果てしなくオーバースペックで、
実力を発揮する機会なんてないのでは…」
…などと、思ったりもしますが、実は、日常生活やレジャーシーンで、役立つ機会は割とあったりします。
それは、雨に降られたときや、 キッチンなどの水を使う場所で、筆記するとき!
早速、確かめてみましょう!
…と、言う訳で、濡れている紙への筆記。
これを、一般的なボールペンと比較してみます。
初めに、紙(今回はバンクペーパーを使いました)の一部を水で濡らします。
そして、乾いたところから、濡れているところに線を引いて行きます。
(※写真の水色の部分が、水で濡らすところ。左下から右上に、ジグザグに線を引きます。)
まず、比較のため、一般的なボールペンとして、三菱鉛筆のジェットストリーム0.7mm(黒) で試してみます。
濡れているところでも、最初のうちは、線が書けるのですが、すぐに書けなくなります。
そして、そのあと、乾いたところに移っても、しばらくの間はインクが出てきません。
(もしかすると、あまりやると書けなくなってしまうかも。。。)
で、次は、フィッシャー スペースペン。
今回は、S-725 トレッカー を使いました。
結構、紙をびちょびちょに濡らしているので、インクが滲んでいますが、
それでも、ちゃんと筆記できています!
(ハッキリ差が出てほっとしました!)
…と、言うことで、このフィッシャー スペースペン、
我々にとっては、水に強い“ウォーターペン”、
と捉えた方が用途が広がりそうです。
(“フィッシャー ウォーターペン”とか言うと、漁師さんのペンみたいですが…。)
外回りの多い営業マンや、測量等のフィールドワークはもちろんですが、
キッチンでレシピをメモするのにも便利そうです。
たとえば、この S-725 トレッカー。
付属のランヤード等で首から下げておけば、調理中も邪魔になりません。
また、ノック式と違ってシンプルな形なので、汚れも気にしないですみそうです。
…ま、まぁ、あまりに素っ気ないデザインなので、女性ウケは悪そうですが。 (^_^;)
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