「蒔絵コレクション」について
「蒔絵」とは、漆が乾く前に金銀銅の金属粉を「蒔き」、模様を器に定着させる漆工芸の一つ。
漆工芸の中でも螺鈿等とは異なり、日本で生まれた技法と言われています。
黒の漆に金色で施された緻密な細工は、日本人なら誰しもが目にしたことのある、日本を代表する美術工芸です。
今回のペーパーブランクスのコレクションでは、京都の収集家の所蔵品から厳選した、江戸から明治時代を代表する蒔絵箱の傑作を装丁にあしらっています。
金色の蒔絵の表現はもちろん、下地となる黒漆の艶やかも再現されており、非常に質感の高いコレクションとなっています。
(※本物の漆、蒔絵が施されている訳ではありません。)
「スリムフォーマット」ってどのくらいの大きさ?
スリムフォーマットのサイズは、90×180mm。
これは一般的な新書版(103×182mm)の幅が、1cm程度細くなった大きさです。
また、厚さに関しても、通常の新書本よりは薄い印象です。
ミディフォーマットよりコンパクトで、バッグに入れても邪魔になりにくい。
携帯性に富んだ、より実用的なサイズです。
(写真で、商品の後ろにある斜線部分が新書版サイズ、右のロディアNo.13 がA6(文庫本)サイズとなります。
上質な作りを感じさせる、製本、カバースタイル
ハードカバーの裏表紙についたストラップが表表紙にかかり、マグネットによって吸い付くように固定します。
製本方式は、高級ノートに欠かせない糸綴じ製本(※)。
各折り丁を本の背に無線綴じではなく、糸綴じにて製本しています。
このため、耐久性が高く、長期間の使用でもページが散逸することが少なくなっています。
※ スマイス式糸綴じ製本 : ペーパーブランクスでは、ここで採用している製本スタイルを、一世紀前にそれまでの手綴じ製本から糸綴じ機械の開発に成功したスマイス社にちなんで、スマイス式糸綴じ製本と呼んでいます。
裏表紙にはフリーポケット
裏表紙の見開きには、フリーポケットがあり、メモなどが収納可能です。
見たいページをすぐに開ける栞紐も付いています。
(※写真は「からくさ」のものです。 鉛筆は商品に含みません。)
風合いのある美しい用紙
本文には持続可能な森林からのパルプを原料とした、中性紙を使用。
つるつるとした光沢感を持つタイプではなく、自然な風合いでインクの吸収の良い用紙です。
美しい白色はインクの発色も良く、様々なインクを楽しみたくなります。
透かして見ると、高級ノートに使われるレイド紙(※)特有の、簀の目(すのめ)を確認することができます。
比較的厚めの紙ですが、インクフローの多い万年筆等では、滲みや裏抜けの可能性もあります。
万年筆でのご使用を予定されている方や滲み、裏抜けが気になる方は、ご留意ください。
※レイド紙 : 針金で作られた漉き桁で紙を漉くと、紙に微妙な薄厚の差が生じ、簀の目状の模様となります。
このような紙をレイド紙と呼び、高級ノートや便箋等で使われています。
(※写真は、「もんよう」のものです。)
ブランド「Paperblanks」について
カナダのバンクーバーを拠点に、アメリカをはじめ、イギリス、フランス、ドイツ等のヨーロッパ諸国でも非常に高い評価を得ています。
ペーパーブランクスは、世界の優れた芸術品や美術工芸品をモチーフとし、オリジナルの美しさや芸術性を損なわないよう、細心の注意を払ってデザイン、色彩、質感に取り入れています。
また、各製品の最終ページでは、その製品のデザインのテーマや芸術的背景を紹介しています。
製本工程のほとんどは手作業で行われており、美しく精緻なデザイン、丁寧な製本で、他のメーカーとは一線を画するブランドとなっています。
また、本文用紙には、持続可能な森林からのパルプを使用、表紙の板紙にはヨーロッパ産の100%再生紙を使用するなど、環境に対して真摯に取り組む一面も持っています。